

形式 |
超低インピーダンス型MCカートリッジ |
再生周波数範囲 |
10〜50,000Hz |
出力電圧 |
0.5mV(1kHz) |
内部インピーダンス |
1.4Ω |
適正針圧 |
1.9〜2.2g |
カンチレバー |
ボロンカンチレバー |
針先 |
セミ・ラインコンタクト(3μmm×30μmm) |
チャンネルバランス |
0.5dB以内(1kHz) |
クロストーク |
30dB以上(1kHz) |
コア材 |
SH-μX(My Sonic Lab.) |
マグネット |
ネオジウム#50 |
カートリッジベース |
チタン(ブラック・IP加工) |
ハウジング |
A5056(ロジウムメッキ加工) |
ターミナルピン |
光輝ロジウムメッキ |
質量 |
約13g |
発売時期 |
2017年12月 |

「Sourceインピーダンスは低く、出力エネルギーは高く・・!」をMCカートリッジの設計目標として初めて製品化したのが、2003年に発売された「超々低インピーダンス」のMCカートリッジ「Eminent」ですが、この登場によって世界で初めて「超低インピーダンス、高エネルギー出力・・!」の再生音の威力を再現してみせました。そして、その効果は微小信号への応答性と大入力時のゆとりの優位性によるもので「磁気歪み」が少なく、結果的に「S/N比」に優れた再生能力を発揮するのです。
この原動力になったのが、世界で唯一の特殊コア材「SH-μX」の開発に成功したからですが、これまでにマグネットの性能向上や各種の使用素材の導入などを図っても、どうしても超えることのできないのが「コア材の磁気特性」の限界でした。つまり、強力磁気回路を導入しても、交流磁界内にある「コア材」の能力(特性)以上の成果を上げることはできないからです。
この問題は長年の課題となっていたものですが、既存の磁性材料ではこの問題を克服できないのです。そこで長年の検討の中から開発に成功したのが、マイソニックラボの特殊コア材「SH-μX」でした。その要点は、(1)「飽和磁束密度(Bs)の向上」で出力エネルギーが高く取れること、(2)「初透磁率(μi)の向上」で磁気歪みが小さく応答性(トランジェント)に優れた反応が得られることですが、それが低インピーダンス(低内部損失)・高エネルギー出力を実現した「Eminent」の開発だったのです。
以来、マイソニックは更なる高みを目指して幾多のグレードアップを図り、「Signature
Gold」の製品化まで辿り着きましたが、ここで更に研究を重ね「Signature Platinum」を開発し発表する運びとなりましたが、「Gold」との変更点はチタン(Titanium)ベース」の採用と「ボロンカンチレバー」の採用が大きな違いになります。それは、高品質の磁気回路を「高強度のベース」にマウントすることでアルミ合金(超々ジュラルミン)の強度との違いを引き出し、さらに緻密な再現性を目指し、また軽量ながら音速伝搬特性の優れた「ボロンカンチレバー」の採用により、「Ultra
Eminent」のようなスピード感と応答性を加味したものを目指しました。
特に「チタンベース」は材料コストの上昇を避けられず、切削加工が極めて困難な素材ですが、これを克服して表面硬化処理(ブラック・IP加工)を加えることで更に材料の特性を引き出すことに成功致しました。「GoldとPlatinum」の違いを敢えて比較してみると、「Gold」の泰然自若の悠然としたおおらかさに対して、「Platinum」はより緻密でさらに応答性に優れたスピード感の持ち味が特徴的に現れているといえるでしょう。
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